映画『死刑にいたる病』をNetflixでやっと見ることができました。
1.あらすじ
2.監督、出演者など
3.感想
1.あらすじ
史上最悪の連続殺人鬼からの依頼。ーそれは一件の免罪証明だった。
ある大学生・雅也のもとに届いた。一通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人鬼・榛村からだった。「罪は認めるが、最後の事件は免罪だ。犯人が他にいることを証明してほしい」。過去に地元のパン屋で店主をしていた頃には、信頼を寄せていた榛村の思いを聞き入れ、事件を独自に調べ始めた雅也。しかし、そこには想像を超える残酷な事件の真相があった。ー
ミステリー作家櫛木さんの最新作。息つく暇ない心理戦の応酬から目が離せない。新たなマスターピースを生み出した一見の免罪事件をめぐり二転三転する真実、深まる謎ー誰も予測できないラストがあなたを待ち受ける。
榛村大和
行方不明になっている少年少女24人の殺害容疑で逮捕。うち9件で立件・起訴されたが、ある一件の事件のみ免罪を主張。第一審では、死刑判決、現在控訴準備中。
計画的に犯行を繰り返す典型的な秩序型連続殺人犯
高い知能を持ち、魅力的な人物で社会に溶け込む
商店街でパン屋「ロシェル」を経営。客を獲物にすることも
裁判ではのべ殺害人数は覚えていないと証言
成人女性が殺害された最後の事件のみ、免罪を主張
2.監督、出演者など
監督|白石和彌 Kazuya Shiraishi
1974年12月17日生まれ、北海道出身。95年に中村幻児監督主催の映像塾に参加。以後、若松孝二監督に師事し、行定勲監督や犬童一心監督などの作品にフリーの演出部として携わる。長編監督デビューとなった『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(10)は第14回釜山国際映画祭ほか海外映画祭に正式出品され注目を集めると、長編2作目となるノンフィクションベストセラーを映画化した『凶悪』(13)で、新藤兼人賞2013金賞をはじめ、第37回日本アカデミー賞優秀作品賞・脚本賞ほか各映画賞を席巻し一躍脚光を浴びる。16年には、現役警察官の有罪判決で世間を騒然とさせた稲葉事件をモチーフとした原作を映画化した『日本で一番悪い奴ら』やNetflixオリジナル作品『火花』、さらには日活ロマンポルノ45周年を記念し発足した「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」第3弾『牝猫たち』を監督。翌17年に公開された『彼女がその名を知らない鳥たち』はトロント国際映画祭に正式出品され、日本でも第39回ヨコハマ映画祭監督賞、第60回ブルーリボン賞監督賞を受賞。18年には代表作の一つとなった『孤狼の血』を始めとして『サニー/32』『止められるか、俺たちを』等で日本の映画賞を席巻。19年には『凪待ち』ほかで芸術選奨文部科学大臣新人賞映画部門を受賞するなど、日本映画界を牽引する映画監督のひとり。
原作|櫛木理宇 Riu Kushiki
『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫刊)
1972年生まれ、新潟県出身。16年に映画化され現在もシリーズ刊行が続いている『ホーンテッド・キャンパス』(12/角川ホラー文庫)で第19回日本ホラー小説大賞読者賞を受賞。同年に『赤と白』(13/集英社)で第25回小説すばる新人賞も受賞し注目を集める。櫛木理宇の最高傑作と謳われている本作『死刑にいたる病』は15年に刊行された『チェインドッグ』を改題し17年に文庫化された。
脚本|高田亮 Ryo Takada
1971年10月3日生まれ、東京都出身。 『婚前特急』(11)、『さよなら渓谷』(13)、『わたしのハワイの歩きかた』(14)、『そこのみにて光輝く』(14)、『きみはいい子』(15)、『セーラー服と機関銃 -卒業-』(16)、『オーバー・フェンス』(16)、『武曲 MUKOKU』(17)、『猫は抱くもの』(18)、『まともじゃないのは君も一緒』(21)、『ボクたちはみんな大人になれなかった』(21)他
阿部サダヲ Sadawo Abe
1970年4月23日生まれ、千葉県出身。92年より松尾スズキ主宰・大人計画に参加。同年に舞台「冬の皮」でデビュー。映画やドラマ、バンド「グループ魂」のボーカルとしても活動するなど、幅広く活躍している。07年に映画初主演を務めた『舞妓Haaaan!!!』(水田伸生監督)で第31回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞、17年『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督)で第60回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。19年放送の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK)では主人公の田畑政治を演じた。その他の主な映画出演作は『奇跡のリンゴ』(13/中村義洋監督)、『謝罪の王様』(13/水田伸生監督)、『ジヌよさらば~かむろば村へ~』(15/松尾スズキ監督)、『殿、利息でござる!』(16/中村義洋監督)、『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(18/三木聡監督)、『MOTHER マザー』(20/大森立嗣監督)など。
岡田健史 Kenshi Okada
1999年5月12日生まれ、福岡県出身。18年、TVドラマ「中学聖日記」(TBS)で俳優デビュー。翌19年「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?」(福岡放送)で初主演。20年には『弥生、三月-君を愛した30年-』(20/遊川和彦監督)でスクリーンデビューを果たすと、同年に公開された『望み』(20/堤幸彦監督)、『ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-』(20/深川栄洋監督)での演技が評価され第33回日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎新人賞を受賞。また第44回日本アカデミー賞新人俳優賞も受賞。21年にはNHK大河ドラマ「青天を衝け」にも出演し、その熱演が話題を呼んだ。その他の主な映画出演作は『新解釈・三國志』(20/福田雄一監督)、『劇場版 奥様は、取り扱い注意』(21/佐藤東弥監督)、『そして、バトンは渡された』(21/前田哲監督)など。
3.感想
「映画史に残る驚愕のラストにトリハダ みんな、虜。」と言う言葉を添えて、阿部サダヲさんの写真と榛村大和についての事件の詳細が書かれたオフィシャルサイトを見てずっと気になっていた映画でした。
冒頭部分から榛村大和の残虐さがうかがえ、こっちも観ているだけでも痛くなるほどの映像にどんどん引き込まれ、あっという間に観終えてしまった映画でした。満足度としては100点。期待を裏切らないラストだったと思います。
ドラマ『マルモのおきて』を観ていた私にとって、この阿部サダヲさんの今回の演技は迫真の演技そのものでした。何を考えているかわからない目つきや表情。流石の演技力に興奮しっぱなしでした。
教師の目線で見ると、榛村の生い立ちにとても悲愴感を感じました。たくさんの児童生徒を見ていますが、やはり母親や父親の愛情が不足している児童生徒というのは、どこか悲愴感を抱えており、阿部サダヲさんの演技のような目つきをしている子も中にはいるかもしれないなと感じながら見ていました。
もちろん、母親や父親から愛情を注いでもらうのが1番だとは思いますが、どんな形でも構わないので誰かに愛情を注いでもらわないと、人として成長するのは難しいのかなと改めて感じさせられた映画でした。私たち教師はそんな児童生徒たちにも、愛情を注いで毎日充実してもらうように努めなければいけないと感じています。また、それをやりがいと感じて取り組む職業でもあると思います。こういった事件が現実でも起こっているのは事実です。未然防止という観点から見ても、やはり学校教育というのは、とても大事なのではないかなと感じた映画でした。
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